抜歯後の骨のできかた

親知らず、矯正、虫歯等での抜歯

皆さんが経験したことのある、または今後経験するかもしれない、抜歯の治癒過程についてお話いたします。

抜歯してから完全に骨が再生してくるのは大体3ヶ月~半年とされています。

 

第一期 血餅期(凝血期) 時期:抜歯後~7日前後

抜歯穴内が血餅(凝血)によって満たされる時期。

*血餅とは血小板やフィブリンからなる血液凝固物

第二期 肉芽組織期 時期:抜歯後1週間頃

抜歯穴内が肉芽組織に置換され、上皮組織の修復が始まる時期

上皮修復、異物の処理、器質化、破骨細胞および骨芽細胞の出現が診られる。

*骨芽期とは破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨添加(リモデリング)が始まりはじめた時期のこと。

第三期 仮骨期 時期:抜歯後1ヶ月頃

抜歯穴が新生によって満たされる時期。

主な変化は幼若な繊維骨の形成。

第四期 治癒期 時期:抜歯後3ヶ月頃

新生骨の改造現象が起こり成熟骨へ移行する時期。

骨の改造終了に伴い既存の歯槽骨と区別出来なくなる。

 

個人差がございます。

大体の方は3ヶ月ほどで骨が完成していきますが、

年齢を重ねてから抜歯を行った方は半年ほどかかってくる場合もあります。

 

親知らずの抜歯は痛いと思った時にすぐ抜けません。痛みの原因は親知らず周辺に溜まった汚れです。

汚れが溜まることによって歯茎に炎症が現れます。炎症が起こっている状態では麻酔が効きにくくなるからです。

もし痛みがでてしまったらまずは口腔内を観察していただいて汚れを落としてみてください。

虫歯も同じです。薬を飲むほど痛いと思った時には虫歯が神経にまで到達してしまっている可能性が高いです。

定期検診にしっかり通って早期発見、早期治療していきましょう。

矯正の抜歯は装置が届いてから、装置をセットしてから、等装置によっても変わってきます。

抜歯すると歯を抜いた分引っ張って行きますので口元が下がり、骨格も多少変わります。