徐々に涼しくなってきていますね。
今日は矯正用アンカースクリュー(TAD)についてお話ししていきます。
矯正用アンカースクリューとは、歯を動かすための固定源として歯ぐきや顎の骨に一時的に埋め込む小さなネジ状の装置です。
出っ歯の改善、奥歯の移動、ガミースマイル、開咬など、通常の矯正だけでは歯を動かしにくい症例で使用されることがあります。
一方で、違和感、腫れ、脱落、感染、歯根への接触などのリスクもあるため、必要性・費用・代替治療法を理解したうえで判断することが大切です。
目次
1.アンカースクリュー矯正とは
2.メリット、デメリット
3.治療の流れ
4.アンカースクリュー埋入後のQ&A
5.アンカースクリューについての注意点
1.アンカースクリュー(TAD)とは
歯茎に打ち込む小さなネジのことをいいます。
埋入後はゴムを使って引っ張っていきます。これまでの矯正治療では『頭から装置を被る』という方法で、つけたまま外出することが困難。患者様の協力次第で効果に差が出る。ということがありましたが、それが改善される治療方法になります。
↓これまでの装置

↓アンカースクリュー(TAD)

2.メリット、デメリット
メリット
- 患者様の負担が少ない
- 症例によっては治療期間の効率化が期待できます
- より確実に、精度の高いものに
- 痛みがほとんどなく、治療計画を進めやすくなる場合があります
- 難しい不正咬合(よく無い噛み合わせ)の治療も可能になる
- ヘッドギア(頭に着ける装置)等の装置が不要になった
デメリット
- 痛みはかなり少ないが、埋入後2.3日は少し違和感がある
- 麻酔を打たないといけない
3.治療の流れ
・麻酔の後、歯茎に小さなネジを打ち込みます。(打ち込み時間:30秒〜1分/1本)
・スクリューが安定するまで何日かおきます。安定するまでの時間には個人差があります。
・移動開始
ネジを土台にして、顎間ゴムなどをかけて歯の移動を開始します。
・スクリューの除去
除去の時期にも個人差がありますが、通常は1年ほどで、矯正が終わり、ブラケットと一緒に除去していく方も多いです。
⚠︎期間中にネジが緩んだ時は再度ネジを入れ直します。
4.アンカースクリュー埋入後のQ &A
Q.ネジを入れた時の痛みはありますか?
A.埋入後2.3日間は若干の違和感がありますが、ほとんど痛みはありません。不安であればお渡しする痛み止めを服用してください。
Q.どのぐらいの期間、ネジをいれるのですか?
A.歯の移動の距離、本数によって左右されます。通常半年〜1年くらいの間は入れたままにしておきます。基本的には矯正装置と一緒に撤去するものであるとお考え下さい。
Q.ネジを入れた後に歯茎が腫れましたが大丈夫ですか?
A.ネジ周辺の、清掃不良が原因であると考えられます。細かくしっかりと歯磨きをしてお手入れをして下さい。
Q.ネジの脱離(外れてしまうこと)はありますか?
A.残念ながらあります。メーカー推奨のネジでも80%程の生着率です。体がネジを『異物である』と認識すると、必死に排除しようとします。その際は、場所を変えて再度スクリュー埋入処置を行います。
アンカースクリューは、治療中に動揺したり脱落したりすることがあります。
脱落の原因には、骨の厚みや質、埋入位置、口腔内の清掃状態、強い矯正力、硬い食べ物による外力などが関係します。
脱落した場合でも、必要に応じて部位を変えて再度埋入することがあります。
違和感やぐらつきがある場合は、自己判断で触らず、早めに歯科医院へ相談しましょう。
5.アンカースクリューについての注意点
アンカースクリュー埋入当日
麻酔が切れた時に痛みがあれば、痛み止めを飲んでください。
毎日のお手入れでは、柔らかい歯ブラシの毛で軽くこすって清潔に保ってください。硬い歯ブラシ、電動歯ブラシ等はネジ周辺に使用しないでください。
ネジが緩んだ時は必ずご連絡下さい。
ネジが取れてしまった場合はご連絡のうえ、ご来院下さい。ご来院時には状況を確認判断させていただくために、必ず取れてしまったネジをご持参下さい。
指で触ったり、押したりしないで下さい。
当院では、正式に厚生労働省の認可を、受けた『歯科矯正用アンカースクリュー』を使用していますので、ご安心していただければと思います。
アンカースクリューについて、おわかりいただけましたでしょうか。
ネジを歯茎に打つ、という言葉を聞くと不安を感じる方もいますが、局所麻酔下で短時間に行う処置です
より早く、確実に矯正を進めていきましょう🌸

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